このページでは、空間認知や配置を捉える力を高めるための「シール貼り課題プリント」を無料でダウンロードできます。(いち早くワークシートをダウンロードしたい方はこちら)
特別支援学校の教員でもある関口先生が監修・作成を行いました。ただ活用するだけでなく、お子さんの配置を捉える力の程度を知ることができるアセスメント表も作りました。
お子さんの実態把握に役立てられ、さらにアセスメントの結果からどのレベルのワークシートから始めたら良いのかわかり、それに応じたワークシートも18種類ご用意しました。
この課題が難しい場合におすすめのプリント教材
この課題が難しい場合は、ひとつ前の段階の「シールでぬりえシリーズ」プリントを試してみてください。
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シール貼り課題で伸ばせる力
このシール貼り課題で伸ばすことができる力について説明します。
シール貼り課題で育てられる力を公認心理師でもあり乳幼児や発達に困難さがあるお子さんの指導の研究をしている水内豊和先生と特別支援学校の教員である関口先生にお聞きしました。
ポイント
⑴,配置・空間認知能力
⑵,手指の巧緻性・操作性
⑶,集中力
他にも、相手の指示を聞き入れたり、言葉でやり取りをしたりしながら行う場合は、人間関係やコミュニケーション力をねらいとすることもできます。
⑴,書字や読字につながる配置・空間認知能力を高める
「たて」、「よこ」といった位置関係を意識できるようになります。(就学前には「ななめ」を理解する力も必要になります。)こうした能力は、実は読んだり書いたりすることの基本となります。
発達段階によっては「繰り返し」や「まとまり」に気づきそれを意識して取り組めるようになります。
⑵,手指の巧緻性・操作性を高める
シールを貼って小さな枠に貼るという作業は、手先の細かな動きの力を高めることができます。
保育所や幼稚園での連絡帳のシール貼りが上手になることはもちろん、小さなものをつまむことは、ボタンをとめたり、ブロックをはめたり、パズルを組み合わせたりといった生活や遊びに必要な力と関係します。
また、手のひら全体ではなく、指先から伝わる感触に意識を向ける力も育てることができます。
⑶,集中する力を育む
集中力そのものを鍛えるということは難しいことですが、指示されてやらされるのではなく、受容的な雰囲気の中で楽しく取り組むことで、結果的に集中して取り組むことができます。お子さんのそのような姿はぜひほめてあげてください。
自分でシールをはがし、貼りたいところをじっと見て確認しながら貼るという過程は、必要なところに意識を向け集中する力を育むことにもつながります。
初めて行う時、難しい時の提示の仕方
シール貼り課題自体を初めて行う場合や、取り組ませてみたもののうまくいかない場合は以下の手順でこのシール貼り課題を提示してみてください。
見本を示す
まず、お子さんのとなりに座り、同じ方向でシール貼り課題のプリントを見るようにします。(正面に向い合せに座ってしまうと、提示の方向も逆さまになり、正しいやり方を伝えられないため)
そして、横で実際にシールを貼りながら見本を示します。
「上とおなじだね」などと声掛けをして、正解の形を知らせます。
その後、同じ問題をお子さんにさせてみて、できているか確認し、できていたら「よくできました」などと声掛けをします。
使う色のシールだけを渡す
複数種類のシールを自分で必要分だけ選んで取らせるのは、自分で情報の取捨選択する力も必要で、刺激も多い状態になってしまう(シール自体や他のシールも気になっちゃうことも💦)ため、難しいお子さんもいます。
そのため、その1問に取り組むために必要なシールを事前に渡してみましょう。
慣れてきたら、段々と必要なシールの色と枚数を自分で選んで取らせても良いかもしれません。あくまでこの学習のメインのねらいは、必要なシールを複数のシールから必要枚数だけ選択して取る力ではなく、上の見本と同じように(同じ配置で)シールを貼ることです。
はさみでカットして1問だけを提示する
プリント1枚そのまま渡してしまうと、情報量が多すぎて混乱してしまったり、どの問題に取り組んだらよいのかわからなくなってしまうお子さんもいます。そのため、以下の写真のように各問題をはさみでカットして、1問ずつ提示してみましょう。
慣れてきたら、2問ずつ、3問ずつ、、、と段々と提示する問題数を増やしていっても良いかと思います。
「シール貼り課題」の使い方
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1アセスメントワークシートに取り組ませる
上記のようなアセスメントシート(2ページあります)を用意しました。アセスメントシートでは、以下を知ることができます。
参考
①,書字や文字を読むことに繋がる配置を捉える力がどの程度あるのか
②,どのワークシートから取り組ませたらよいかの目安がわかる
まず初めに、このアセスメントシートをお子さんに取り組ませてください。
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2アセスメントシートでできなかった問題に応じた課題番号のワークシートを印刷して取り組ませる
アセスメントシートの各問題の下に、次に取り組むと良い課題番号が記載されています。その番号の課題をダウンロードし、印刷して、お子さんに取り組ませます。
このプリントで使用するカラーシール
もしくは、セリアで販売している以下のカラーシール15mmをご使用ください。
ワークシートのダウンロードはこちら
使用したワークシートを以下よりダウンロードできます。
注意ポイント
※このワークシートをダウンロードするには、以下のワークシートの画像かタイトルをクリックしていください。
シール貼り課題アセスメントシート
シール貼り課題
このシール貼り課題が難しいお子さんや、2歳ぐらいのお子さんは、前のステップの『シールでぬりえ』シリーズがおすすめです(#^^#)(今月公開予定!)
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もしすべての問題や課題ができるようになったら
運筆学習
上下右左などの空間や配置を認識する力がついています。そのため、縦横線や曲線、角のある線など様々な線のなぞり書きに取り組んでも良いかと思います。
段々と文字へとつなげていきましょう。
本サイトでも、専門家監修の以下の運筆プリントをご用意していますので、ご利用ください。(今月公開予定!)
点つなぎ課題
以下の写真のような、見本と同じように点同士をつなぎます。文字を構成する線や位置関係を認識したり、文字を書くために必要な力でもあります。この課題が少しずつできるようになったら、簡単な文字の模写を始めてみても良いかと思います。
立体的な空間認知・配置を捉える力を高める
平面での配置や空間認知力をさらに高めたり、3Dで空間認知・配置を捉える力も高めていきましょう。段々と見えない部分のブロックをイメージできるように課題の難易度を上げていくと良いです。
おすすめの教材を以下に掲載しておきますので、ご参考にしていただければ幸いです。
色を手掛かりに、形や配置を捉える力を高める
写真の通りにブロックを組み立てる力
形を構成する力や物の特徴を見出す力を高める
見えないブロックも想像して構成する力を育てる
文字のマッチング課題
数字、アルファベット、ひらがなのマッチング課題に取り組んでみても良いかと思います。
自分で作成するのは大変という方は、以下のような教材がおすすめです。
ひらがなと数字のマッチング
アルファベットのマッチング
今回のプリント紹介は以上です。ここまでお読みいただきありがとうございました!(^^)!