Canvaで障害のある子どもたちの表現とデザインの可能性を広げる! ~特別支援教育におけるCanvaの活用~

特別支援学校におけるCanvaの活用事例

(寄稿)

関口あさか(特別支援学校の先生)

まめリスさん
今回日本で初めてCanva認定教育アンバサダー(以下,Canvassador)に選ばれ、イラストアトリエAtelier Funipoのメンバーでもある関口先生に、特別支援でどうCanvaを使えるのか、またCanvassadorについて教えてもらいました!
Canvaを使った具体的な取り組みや、すぐに使える教材テンプレートなども今後連載していく予定です!
ためカモさん

 

デザインの壁を破壊したCanvaのすごさ

10年ぐらい前までは、チラシやサムネイル、高度なアニメーションが付いた動画作成など『デザイン』ができる人は、Photoshopやillustrator、Premiere Proなどを使った編集作業ができるデザイナーやイラストレーターなどに限られていました。

しかし、Canvaが登場したことによって、プロ級の『デザイン』が誰でも簡単にできるようになりました。つまり、子どもから高齢の方まで、スマホやiPadなどのタブレット端末、PCがあれば、

なんていうことでしょう~!

・名刺やチラシのデザイン
・YouTubeやSNSのサムネイルデザイン
・ロゴデザイン
・アニメーション付きの動画編集

などを、いとも簡単にできるようになってしまったのです。

Atelier Funipoのメンバーにもプロのデザイナー兼イラストレーターがいますが、

どよ~ん
Canvaが出た時はいろんな意味で衝撃的だった...。僕たちの仕事の危機!?と正直動揺したなぁ....

とつぶやいていました。(※ご安心ください。彼は今も無事現職で活躍しています。)

まめリスさん
そんなすごいCanva(キャンバ)については以下の公式サイトをご覧ください。

Canvaの公式サイトはこちら

 

障害のある子どもたちも『デザイン』が可能に!

イラストやデザインが趣味ということもあり、数年前から特別支援学校や地域の学習ボランティアで、知的障害や身体障害、学習障害などの発達障害、自閉的傾向がある子どもたちへの教育や支援に活用してきました。

Canvaを使い始めてまず感じたことは、

知的障害のある子もデザインや表現を楽しめる!

でした。

そして、CanvaはiPadやスマホ、パソコンを使うものだからこそ、

・普段は筆や鉛筆を持てない脳性麻痺や重度の身体障害がある子も

・書字に困難さのある学習障害がある子も

・話すことやコミュニケーションが難しい自閉症がある子も

表現やデザインができるようになる のだと感じています。

 

困難さが『困難さ』にならないCanvaの魅力

障害などにより生活や学習面で困難さがある子どもたちにとって、Canvaではいつもの困難さがなくなったり、軽減されると感じています。

例えば

知的障害がある子どもの場合

知的障害がある子どもたちは、文章を理解したり、口頭での複雑な説明を聞いて理解することが難しい場合があります。その原因のひとつは、「言葉を介す」ことによるものです。

しかし、Canvaは『言葉』がほとんど必要なく、直感的に操作できるため、わかりやすく簡単にデザインができます。

このメリットによって、知的障害がある子どもも、特に直感的にタップして操作できるiPadでCanvaを使うと、すぐに操作方法を覚えてデザインできる印象です。

 

身体障害がある子の場合

普段は、鉛筆や筆、はさみを持って、描いたり切ったりする創作活動が難しい子どもも、iPadやパソコンなどのアクセシビリティ機能や、視線入力などの入力補助装置を使うことで、Canvaを使ってデザインすることもできます。

 

読み書きに困難さのある学習障害がある子の場合

普段は、鉛筆で文章を記述すること自体に困難さがある子も、Canvaではパソコンやタブレットを使うからこそ、自分が表現したい文章を誰もが読みやすい文字(フォント)で記述したり、デザインしたりできます。

学習障害がある子どもたちは、漢字を書くこと自体に難しさがあるだけで、知的な遅れがあるわけではなく、表現したい文をしっかり考えることができます。鉛筆の代わりに、スマホやPC、タブレットなどのキーボード入力で行うことで、本当の力を発揮することができる子がいます。

例えば、クラス全員がCanvaを使ってレポートや新聞を作ったりする授業では、いつものその子の『書けない』はなくなるのです。

 

自閉症スペクトラム障害(ASD)のある子の場合

ASD傾向のある子たちは、言葉の遅れや、コミュニケーション面の難しさがあるといわれています。特に感情や形容詞、場の雰囲気など目に見えないものを理解することが難しく、口頭での指示だけでは伝わらないこともあります。

しかし、Canvaは先程書いたように、視覚的・直感的に操作できるつくりになっています。さらに、人にわざわざ依頼することなく、61万点を超える豊富なテンプレートや、100万点を超える写真や文字のフォントにアクセスできます。

つまり、デザインに必要な素材を人を介すことなく自分だけで最初から最後まで作り上げることができるのです。

絵の具やシールなど道具を使う表現活動では、その道具を毎回自分で用意することが難しいお子さんの場合には、教員や親、支援者に「○○ください」とお願いする必要がありますが、Canvaはやり方さえわかれば誰かにお願いする必要はありません。

さらに、彼らの独創的なデザインも魅力的です。自分で描いた絵を撮影した写真を取り込んで加工を加えることもできます。

 

まめリスさん
これまでCanvaを特別支援学校などで活用してきた実践を以下で紹介しています。Canva認定教育アンバサダーに応募した際のスライドもあわせて紹介しています。
Canvaを使った障害のある子どもたちの『できる』を広げる取り組み Canva×特別支援教育実践紹介&教材づくり

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日本初のCanva認定教育アンバサダーに認定されました!

Canva認定教育アンバサダー(Teacher Canvassador)に選ばれました。各国10名までしか任命されず、今回は6名の先生が任命されました。

一緒に選ばれた先生たちは、学校で素敵な実践をしているだけでなく、すでに多くの場で発信をされていて影響力があり、以前からいつかどこかで繋がれたらと願っていた方ばかりでした。

特別支援学校の先生は私だけですが、小中高大学機関と、お互いに所属している学校種が違うからこそ、Canva認定教育アンバサダー同士で面白いイノベーションが生まれるのではとワクワクしています。

Canvassadorについては、同じアンバサダーの吉川先生と江藤先生が先にご紹介されていたので、ご覧ください。お二人の先生の取り組みもとても素敵です!

吉川牧人先生の記事はこちら

江藤由布先生の記事はこちら

 

特別支援学校の教員であり、イラストや教材づくりが得意でもある私自身の使命としては、

①,特別支援教育におけるCanvaの推進

②,障害のあるなしに関わらず、誰もが表現やデザインを楽しめる場づくり

③,先生たちがすぐに使える教材をWebで公開

④,今の職場ももちろん、より多くの先生たちにCanvaの魅力を伝える

に取り組んでいきたいと思います。

 

夏休みに読み書きが苦手な子向けのCanvaワークショップを行います!

『自分に合った学び方』を、味覚!触覚!創造活動!アート!デザイン!を通して身につけていくワークショップです。Canvaさんともコラボ予定です。

あのお菓子で有名な企業さんともワクワクした学びを企画しています。参加費無料なのに、いろいろ体験したり、お菓子などもゲットでき、大人でも参加したくなる内容を用意しています。

近日公開予定です♪

 

Canva×特別支援の実践や情報を定期更新していきます!

これから定期的に、このためカモ学びサイトで、Canvaを使った実践や、忙しい先生を助けるためのすぐに授業で使える教材テンプレートなどを紹介・掲載していきますので、また読んでいただけたら嬉しいです。

まめリスさん
最後まで読んでいただきありがとうございました!

次の記事はこちらです↓

Canvaを使った障害のある子どもたちの『できる』を広げる取り組み Canva×特別支援教育実践紹介&教材づくり

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