「知的障害のある児童生徒の適応行動を支援するアプリケーションマトリクス」とは?
本ページで紹介する「知的障害のある児童生徒の適応行動を支援するアプリケーションマトリクス」は、佐藤・村浦・関口・水内により作成され、2023年12月(東京)と2024年3月(熊本)に日本教育工学会の研究会と大会にて発表・公開された資料です。
幼児児童生徒のQOLの向上に結びつく段階的なICT活用を意識し指導や支援に資するツールの開発の第1弾として、知的障害のある児童生徒を対象とした適応行動習得の視点からアプリを整理したICT活用の指針を提案しました。
このアプリケーションマトリクスは誰が使用する?
作成した2023年末時点では、基本的に教職員が児童生徒の指導に際して活用する際の指針となることを想定しています。
対象とする児童生徒は知的障害特別支援学校の小学部から高等部までの生徒です。
今後は、児童生徒、保護者・支援者もアプリケーションマトリクスを活用できるよう準備を進めていきます。
どのような内容が書かれている?
日本版Vineland-Ⅱ適応行動尺度※の構成を概念的枠組みとして参考にしています。Vineland-Ⅱ適応行動尺度※は、半構造化面接法によって0歳0カ月〜92歳11カ月の適応行動を評価する検査です。
本支援ツールは、縦軸をVineland-Ⅱの適応行動の分類を参考に導出した13のカテゴリー、横軸を個々の児童生徒の支援レベルをHigh、Middle、Lowで区分し、全部で39の項目に分けて制作する。支援レベルの分別は、特別支援学校学習指導要領で定義される小学部3段階、中学部2段階、高等部2段階の各教科の内容区分を基に行っています。
1.コミュニケーション領域
①理解する・読み取る、②伝える・書く・表現する
2.日常生活スキル領域
③天気・衣服、④服薬と管理、⑤スケジュール、⑥IOT、⑦買い物支援、⑧金銭管理、⑨支払い、⑩金銭管理、⑪地図と交通機関
3.社会性スキル領域
⑫遊びと余暇、⑬感情と衝動、⑭時間とリマインド
※Vineland-II適応行動尺度は、0歳0カ月〜92歳11カ月の適応行動(個人的、または社会的充足に必要な日常活動の能力)を評価する検査です。大きく3つのカテゴリーに分かれています。
日本文化科学社 Vineland™-II適応行動尺度
https://www.nichibun.co.jp/seek/kensa/vineland2.html
ダウンロードはこちら
注意ポイント
※アプリケーションを掲載することに関して開示すべき利益相反関係はありません.
※本ツールの使用に許諾は不要ですが、図の下部にある著者名と最終更新日の部分を削除せずに利用してください。
※適宜更新していますので、最終更新日をご確認ください。第1版:2023年11月16日
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製作者
佐藤 裕理(埼玉県立越谷西特別支援学校)
村浦 新之助(埼玉県立上尾特別支援学校)
関口 あさか(埼玉県立特別支援学校)
水内 豊和(島根県立大学人間文化学部)